- HOME>
- 物が二重三重に見える
物が二重三重に見える原因
物が二重三重に見える状態のことを「複視」と言います。複視の症状は、片目で見た時に二重三重に見える「単眼性複視」と、両目で見た時に二重三重に見える「両眼性複視」の2種類に大別されます。それぞれで原因が異なりますが、どちらも疾患が原因で生じている可能性がありますので、異常を感じた際は早めの眼科受診をおすすめします。
単眼性複視~片目で見た時に二重三重に見える~
片目で物が二重三重に見えることを「単眼性複視」と呼びます。単眼性複視の場合は、目に何らかの異常が生じている可能性があります。具体的な疾患としては、白内障、乱視(屈折異常)、老眼などが考えられます。
考えられる疾患
白内障/乱視(屈折異常)/老視(老眼)
白内障
目の中でレンズの役割を果たす水晶体が白く濁る疾患が「白内障」です。水晶体の濁りによって視覚に異常が生じ、視界がかすんだり、物が二重三重に見えたりします。
症状が軽度であれば点眼薬・内服薬によって症状の緩和が可能です。しかし、低下した視力を元に戻すことはできませんので、早めの治療が大切です。場合によっては手術を行うこともあります。
乱視(屈折異常)
角膜や水晶体の異常によって特定の方向にピントが合わない状態のことを「乱視」と言います。正常な目は、外から取り入れた光を1点に収束することで正確に物を見ることができます。しかし、乱視では光が適切に網膜に焦点されずに分散してしまうため、物が二重三重に見えたり、ぼやけたりすることがあるのです。乱視の多くは眼鏡やコンタクトレンズで矯正が可能です。
老視(老眼)
私たちの目にはピントを自動で調整する機能が備わっています。しかし、加齢によってこの機能が低下することで、物の見え方に影響が出ることがあります。この状態が「老視」で、一般的には老眼と呼ばれます。症状に合わせた老眼を使用することで矯正が可能です。
両眼性複視~両目で見た時に二重三重に見える~
両目で見た時、つまり普段から物が二重三重に見える場合は、目そのものではなく目を動かしている筋肉や、その筋肉に指令を出す脳神経に異常が起きている可能性があります。脳の疾患が原因で両眼性複視の症状が現れることもありますので、異常を感じた際はすぐに医療機関を受診してください。
考えられる疾患
目の位置のずれ(眼位異常)/眼球運動障害
目の位置のずれ(眼位異常)
左右の視線が合わない、両目が同一の方向を向いていない状態のことを「斜視」と言います。両眼の位置がずれる、つまり斜視の状態になっていることで、物が二重三重に見えることがあります。
眼球運動障害
脳から眼に至る神経に問題が起こり、眼球を動かす筋肉が障害をされることがあります。目がきちんと動かなくなるため、左右の目で見えている景色にズレが生じたり、物が二重三重に見えたりします。